両側のほっぺたがリンゴのように赤くなることから「りんご病」として知られる感染症です。

ざっくりとどんな病気?

ヒトパルボウイルスB19による感冒様症状と特徴的な皮疹を呈する感染症です。

感染

集団生活を送る園児~小学生に好発し、次いで乳児に多く認めます。

飛沫・接触感染しますが、不顕性感染も多いとされます。

感染力が強いのは皮疹が出現する前の感冒様症状を呈する時期で、皮疹出現時には弱くなっています

年始から7月にかけて増加し9月にかけて減少する季節性があり、5年間の周期性もあるとされています。

原則的には一旦感染すると終生免疫を獲得し再感染しません。

Q. りんご病と診断されました。幼稚園は休ませる必要がありますか?
A. りんご病(伝染性紅斑)と診断される頃には人にはうつしません。したがって休ませる必要はありません

症状

時系列的には(潜伏期間7~10日 →)感冒様症状 → 4~10日 → 皮疹 → 7日前後 → 軽快という経過をたどります。

感冒様症状
発熱、悪寒、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛などを認めます。

皮疹
両側の頬に比較的はっきりとした赤みが出現した後に、手足に網目の様な皮疹が出現します。かゆみはあっても軽度です。
皮疹は7日前後で消退しますが、20%前後が日光・寒冷・入浴などで再出現します。
皮疹の出現は感染者のうち20~30%とされています。

関節症状
小児ではあまり認めませんが、成人では約半数で皮疹と同時期に関節痛を認めます。赤み・腫れといったなどの関節炎の所見を認めることもあります。

合併症

健常者が合併症を伴うことは稀です。

骨髄無形成発作:溶血性貧血患者に重度の貧血発作や汎血球減少症をきたすものです。

胎児水腫・流産:妊婦から胎児への感染できたすことがあります。これにより先天異常をきたすことはないとされています。

Q. 胎児水腫とはなんですか?
A. 胎児の胸腔や腹腔に液体成分が貯留したり、皮膚に浮腫などをきたすものです。専門医による管理・治療を要します

診断

一般的には流行状況や特徴的な皮疹で診断します。

血液検査で特異的IgM抗体の検出、あるいはペア血清による特異的IgG抗体の上昇で診断することがあります。

治療

基本的には症状に合わせた対症療法を行います。

重症な免疫学的・血液学的合併症の可能性があるケースでγグロブリン製剤を使用することがあります。

予防

「感染」の項に記載した通り感染力が強いのは特徴的な皮疹が出現する前のため現実的な感染拡大予防法はありません。

ワクチンはありません。

学校保健法にる登園・登校の規定

明確な規定はなく、一般的には診断される頃には感染性が低いため感染拡大防止のための自宅待機は不要とされます。

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